Webアプリケーションにおける状態管理(ステート管理)は、これまで Redux や MobX、Recoil などのライブラリが主流でした。
しかし、API を直接活用してクライアント側の状態を管理する「API ベースのステート管理」が注目を集めています。
本記事では、API を使った新しい状態管理の考え方、そのメリット・実装パターン・注意点・将来的な展望を詳しく解説します。
1. なぜ「APIを使った状態管理」が新提案になるのか
従来の状態管理ライブラリは、クライアント内(メモリ上)に状態を保持し、UI とロジックをつなぐ役割を果たしています。
しかし、この方法には限界があります。
- ページをまたいだ状態の一貫性を保つのが難しい。
- サーバー上のデータとクライアントの状態がずれる。
- リアルタイム更新やデータ共有が難しい。
API を中心に状態を管理するアプローチでは、サーバーを “真のデータソース” にし、クライアントはその反映先として振る舞います。
2. API を使った状態管理のメリット
- 一貫性:クライアント・サーバーの状態差異が減る。
- 柔軟性:ライブラリに依存しない設計へ移行しやすい。
- リアルタイム性:WebSocket や SSE と相性が良い。
- スケーラビリティ:サーバー側で最適化できる。
3. 実装例:React + API ベース状態管理
3.1 fetch によるシンプルな実装
// APIからデータを取得し、React の state に反映
fetch('https://api.example.com/items')
.then(response => response.json())
.then(data => {
setItems(data);
})
.catch(error => {
console.error('データ取得エラー', error);
});
3.2 React Query / SWR を使った高度な管理
以下は JSX を含むため、すべて HTML エスケープ済みです。
<!-- JSX を含むため完全エスケープ -->
import { useQuery, useMutation, useQueryClient } from 'react-query';
function MyComponent() {
const queryClient = useQueryClient();
const { data, error, isLoading } = useQuery('items', () =>
fetch('https://api.example.com/items').then(res => res.json())
);
const mutation = useMutation(
newItem => fetch('https://api.example.com/items', {
method: 'POST',
headers: { 'Content-Type': 'application/json' },
body: JSON.stringify(newItem),
}),
{
onSuccess: () => {
// 成功時にキャッシュを再フェッチ
queryClient.invalidateQueries('items');
},
}
);
if (isLoading) return <div>読み込み中...</div>;
if (error) return <div>エラーが発生しました</div>;
return (
<div>
{data.map(item => (
<div key={item.id}>{item.name}</div>
))}
<button onClick={() => mutation.mutate({ name: '新しいアイテム' })}>
アイテムを追加
</button>
</div>
);
}
4. 注意点
- 通信回数が増えるとコストや遅延が発生。
- オフライン対応設計が必要。
- キャッシュ戦略を適切に設計する必要がある。
5. 将来展望
- WebSocket/SSE によるリアルタイム同期の普及。
- GraphQL や gRPC の活用。
- Edge Network による高速レスポンス。
6. まとめ
API ベースの状態管理は、従来のアプリケーション構成を根本から見直す新しいアプローチです。
一貫性やリアルタイム性に優れ、スケーラブルなアプリ開発を可能にします。
FAQ
Q: どんなアプリに向いていますか?
A: リアルタイムデータを扱うアプリや、サーバーが状態の中心となるアプリに向いています。
Q: ライブラリは必要ですか?
A: 必須ではありませんが、React Query や SWR を使うことで効率的に管理できます。



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