Webアクセシビリティとは、障害の有無や年齢、利用環境に関係なく、すべてのユーザーがWebサイトを快適に利用できる状態を指します。
検索エンジン(Google)でもアクセシビリティ対応は高く評価されやすく、SEO対策としても重要な改善要素です。
また、企業のコンプライアンス(法令順守)やCSR、ブランド価値向上にも直結します。
本記事では、国際的なアクセシビリティ標準「WCAG 2.1」をもとに、改善チェックリスト、具体的な実装ポイント、テスト方法まで分かりやすく解説します。
Webアクセシビリティの基礎|WCAGの4原則
Web Content Accessibility Guidelines(WCAG)は、アクセシビリティ向上のために4つの基本原則を定めています。
- 知覚可能性(Perceivable):情報をユーザーが認識できる状態にする。
- 操作可能性(Operable):キーボードでの操作など、ユーザーが操作できる状態にする。
- 理解可能性(Understandable):コンテンツやUIが直感的で理解しやすいこと。
- 堅牢性(Robust):多様なブラウザ・補助技術で問題なく利用できること。
WCAGはW3Cが公開している国際標準であり、多くの国のアクセシビリティ関連法制度の参考基準とされています。
Webアクセシビリティ改善チェックリスト
1. HTMLのセマンティック構造
見出しタグ(h1〜h6)、段落(p)、リスト(ul, ol)、フォーム要素を適切に使用します。意味のあるマークアップはスクリーンリーダーの正しい読み上げに有効です。
ARIA属性(例:role="navigation"、aria-label、aria-describedby)も必要に応じて追加します。
2. 画像の代替テキスト(alt属性)
画像の意味に応じて、正確で目的に合ったaltテキストを設定します。
装飾画像にはalt=""を指定し、スクリーンリーダーに読み上げさせないようにします。
3. キーボード操作への対応
Tabキーで移動できるか、フォーカスインジケーターが視認できるか確認します。
スキップリンク(例:「コンテンツに移動」)も推奨されます。
4. 色とコントラストの最適化
WCAG推奨のコントラスト比:
通常テキスト:最低 4.5:1 / 大きなテキスト:最低 3:1 が必要です。
5. フォーム(input / label)のアクセシビリティ
labelとの紐づけ、エラー項目の通知(例:aria-invalid、aria-describedby)は必須です。プレースホルダーのみの説明は避けます。
6. リンクとナビゲーション
「こちら」「詳しくはこちら」ではなく、文脈の意味が伝わるリンクテキストにします。
ナビゲーションにはnav、パンくずリストの導入も有効です。
7. 動的UIとARIA
モーダル・タブ・ドロワーなど動的要素には正しいARIA活用が必要です。例:
aria-modal、aria-selected、aria-hiddenなど。
8. レスポンシブ・拡大時のレイアウト維持
ズーム時にも文字が読めるよう、フォントサイズはrem/emが推奨されます。
アクセシビリティ評価ツール|おすすめ無料ツール
- Lighthouse(Chrome DevTools)
- axe DevTools
- WAVE
- スクリーンリーダー:NVDA/VoiceOver/TalkBack
- キーボードテスト:Tab / Shift+Tab / Enter / Space
アクセシビリティ改善のメリット
- SEO評価が向上し検索流入が増える可能性
- ユーザー離脱の防止・コンバージョン向上
- 法対応・CSR推進・ブランドイメージ向上
- UI/UX品質の底上げ
まとめ
Webアクセシビリティは、障害の有無、年齢、環境に左右されず、すべてのユーザーが情報を利用できるWebの実現を目指す取り組みです。
また、SEO対策、コンバージョン改善、企業ブランディングにも効果があります。
まずは以下から改善を始めると効果的です:
- セマンティックHTMLに修正する
- altテキストの見直し
- キーボード操作チェック
- コントラスト比の改善
- Lighthouse/axeで自動診断
FAQ|よくある質問
Q. どのページから改善するのが良いですか?
A. コンバージョンに直結するページ(トップ、商品ページ、問い合わせフォーム)から優先すると効果が高いです。
Q. 全ページ対応しないと評価されませんか?
A. 段階的な改善で問題ありません。まずは主要導線から対応しましょう。
Q. スクリーンリーダーは必ず使うべきですか?
A. 推奨されます。自動テストでは検出できないUX課題を発見できます。



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