API設計は、Webサービスやモバイルアプリ、マイクロサービスを開発する上で、重要な基盤となる技術です。
本記事では、REST、GraphQL、gRPCなどの主要なデザインパターンや、認証、バージョニング、エラーハンドリング、キャッシュ、ドキュメント管理まで、プロダクション品質のAPIを構築するベストプラクティスを解説します。
APIデザインパターンの種類と選び方
RESTful API(リソース指向)
最も普及しているAPIデザインパターンです。
リソースをURIで一意に表現し、HTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)で操作します。
キャッシュ有効化やステートレス性により、スケールしやすい利点があります。
GraphQL(柔軟なクエリベースAPI)
クライアントが必要なデータのみ取得できるクエリ型APIです。
複数API呼び出しを1回に集約でき、フロントエンドに最適です。
GitHubやShopifyなど大規模サービスで採用が進んでいます。
gRPC(高速バイナリ通信 / RPCベース)
Googleが開発したRPCフレームワークで、HTTP/2とProtocol Buffersを使用します。
マイクロサービス間通信やIoTなど高速性が求められる環境に向いています。
HATEOAS(自己記述的API)
レスポンスに次のアクションリンクを含めるAPI設計です。
クライアントがAPI仕様を事前に強く理解していなくても操作可能になります。
API実装テクニック
認証・認可(セキュリティ)
APIセキュリティの代表的な手法:
- API Key(簡易アクセス制御)
- OAuth 2.0(外部連携・ユーザー認可)
- JWT(署名付きトークンによる認証)
- RBAC・スコープ制御で権限管理
バージョニング(後方互換性)
破壊的変更を避けるための必須手法:
- /v1/users / v2/users の URI 方式
- Accept: application/vnd.example.v2+json のヘッダー方式
エラーハンドリング
- HTTPステータスコードを正しく返す
- エラー構造:code / message / detail / traceId
- ドキュメントにエラー例を必ず記載
パフォーマンス最適化
- HTTPキャッシュ:ETag / Cache-Control
- Redisキャッシュ
- レートリミットとスロットリング
- CDN活用
APIドキュメントとスキーマ管理
- OpenAPI(Swagger)による自動ドキュメント生成
- リクエスト/レスポンススキーマバリデーション
- 変更時のドキュメント差分管理
まとめ
API設計では、利用者の開発体験(DX)とセキュリティ、拡張性が重要です。
REST、GraphQL、gRPC などのパターンを目的に合わせて選択し、認証、バージョン管理、エラーハンドリング、キャッシュ、ドキュメント整備を組み合わせることで、堅牢で信頼性の高いAPIを構築できます。
FAQ
Q. RESTとGraphQLはどちらが良い?
用途により異なります。
データ取得が複雑でフロント主導ならGraphQL、キャッシュ性とHTTP標準互換性を重視するならRESTが向いています。
Q. gRPCはどんな場面で使う?
高速な双方向ストリーム通信が求められるマイクロサービスやIoT向きです。



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